読書離れは若者だけじゃない 中高年が本を読まないスマホ以外の理由
暇潰しに本を持ち歩く人たちを、年代別で見てみると…。
出版不況といわれる現代でも、読書を愛する人はまだまだ多い。そんな人たちのかばんの中には、必ず読みかけの本が入っているものである。
しらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1,336名を対象に調査を実施。「空き時間用に、かばんにはいつも本を入れている」と答えた人は、全体で22.9%と少ない割合であった。やはり「本離れ」が、影響しているのだろうか。
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■若者だけでなく全体で本離れか
性年代別では、20代男性が一番多くなっている。
「若者は本を読まない」と言われているが、今回の調査ではそのような傾向は見られない。むしろ全体的に、本を読む人は少なくなっている。
「空き時間の暇つぶしなら、スマホで十分」(30代・男性)
スマホを手にした多くの人が、本を手放してしまったのだろうか。
「本を読むのは好きだけど、持ち歩くのは重たい。最近はスマホで、電子書籍を読むようになった」(40代・男性)
電子書籍を活用している人も、増えているようだ。
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■老眼で本離れ
若い人よりも年齢を重ねた人たちが本を読まなくなるのは、大きな理由がある。
「老眼が進んできて、あんなに好きだった本が読みにくくなった。思いっきり離すなどして読もうとしても、目がすぐに疲れる。それがストレスになって、読書数が減ってきた」(50代・男性)
また多忙を極める人からは、そんな時間がないとの声も。
「本を持っていっても、読むような休憩が取れない。昼休みは、ごはんを食べたらすぐ仕事だし。本当はもっと、インプットしたいんだけど」(30代・男性)
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■学生は4割と高い割合も…
職業別では、学生が4割近くと多い割合である。
ここでも、「若者の読書離れ」のような傾向が見られないのだ。ただ学生が持ち歩く本は、教科書の場合も多いようだ。
「カフェで勉強するために、教科書を入れてある」(20代・男性)
ただ割合を見ればわかるように、大学生の大半が積極的に読書をしているわけでもない。
「みんな休み時間や電車の中では、スマホを見ている。読書している人は、あまり見かけない」(20代・女性)
紙の本を愛する人たちにとっては、かなり寂しい状況である。
(文/しらべぇ編集部・ニャック)
対象:全国20代~60代の男女1,336名 (有効回答数)