高校生作る「飲料商品」がコロナで大ピンチ! しかし奇跡的に状況好転

市立船橋高校商業科の生徒が手掛けるプロジェクトが新型コロナウイルスの影響を受けたが…。

2020/06/06 10:20

(画像提供:船橋市立船橋高校商業科)

「新型コロナウィルスの臨時休業処置により、開始予定だった4、5月の授業が実施できず、このままだとスポーツドリンクの販売時期である夏場に導入ができなくなってしまうという、最悪の状況が想定されたのです」

船橋市立船橋高校商業科の生徒が、授業の一環で製造、販売を手掛けるスポーツドリンク「市立船橋アスリートウォーター」。

新型コロナウイルス感染拡大により、休校で授業に大幅な遅れが生じたことや、部活動が停止になる事態が発生し、同校商業科担当の海上(うながみ)教諭は「このままでは大量の在庫を抱えてしまう」と危機感を抱いていた。

そんな折、偶然目にした、フードロスや学校給食の応援を手掛けるサイト「うまいもんドットコム」に商品の掲載を依頼したところ、好転の兆しを見せている。


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■実践的な授業

同校商業科2年生の選択科目「マーケティング」の一環で、生徒はアスリートウォーターのプロジェクトに取り組んでいる。13年に株式会社健康体力研究所と共同で開発を開始し、20名前後の生徒が船橋市内の商業施設などで店頭に並びながら販売を行ってきた。

生徒自身で、販売先を開拓する営業を行って販路を広げ、SNSやYouTubeを駆使してPRもする、実際のビジネスシーンにある「営業」を実務で経験できる授業だ。

千葉県産梨のフレーバーを使った、瑞々しい味に仕上がっており、パッケージには校章やスクールカラーを起用した、地元愛にあふれるこの商品。

7年間で7万1,000箱を売り上げ、収益は学校のスポーツ振興への寄付に当てているほか、市内の学校に熱中症対策の一環として現物を支給することもあったという。


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■コロナが授業を直撃

だが、今年はコロナ禍で休校状態が続き、大幅な予定変更を余儀なくされた。授業の開始日は遅れ、同校の部活動でも商品を活用してもらっていたが、部活動自体が停止に。

さらに、昨年製造したものが賞味期限を半年後に迎えてしまうことから、例年店に並べてくれた小売店に入荷できない問題も発生した。

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■藁にもすがる思いで
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