新幹線の客室に「防犯カメラ」を設置 抑止力に疑問も

痴漢対策や電車内トラブルのほうが電車ユーザーには身近なため、今後望まれるものかもしれない。

2016/02/28 08:00

新幹線座席

23日、JR東海が新幹線の客室内への防犯カメラの設置を一部で開始した。これにより、客室は常時カメラで撮影・録画されることに。

こうした対策が取られた背景には、昨年6月に神奈川県内を走行中の車内で男がガソリンをかぶって火をつけ、乗客の女性を含む2人が死亡する放火事件が起こったことにある。



 

■客室内に防犯カメラ設置は複雑?

今回の対策について、利用する乗客はどのように思っただろうか? しらべぇがアンケートサイト「マインドソナー」を使った調査をしてみたところ、「いい策だと思う」と思ったのは約半数ほど。

防犯カメラ

だが防犯対策とはいえ、プライバシーを気にする人はいる様子だ。

「ついに新幹線にまで防犯カメラとは、複雑な気持ちもある。リラックスできなそう」(20代男性)


「今の日本は、いろんなところで監視されてる。安全のためなら仕方がないと思うしかないのか…」(30代女性)


こうした声もあるが、JR東海は乗客のプライバシーの配慮のため、閲覧できる社員や閲覧の目的を限定するようだ。また、乗客にわかりやすいよう、カメラのそばには「防犯カメラ作動中」の表示もしているという。


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■防犯カメラ設置は抑止になるのか?

ほかにも、設置そのものの効力を疑う声も聞こえている。Twitterでは、以下のような感想を述べる人たちも。

昨年の焼身自殺をした男の例を見てもわかるように、防犯カメラがあればあの事件は防げたのかどうかは難しいところだろう。殺人事件などの切迫感があるものには、どれほどの抑止力になるか。


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■盗難被害防止にも

とはいえ、こうした対策が取られたことで防げる犯罪もあるのは間違いないだろう。盗難被害があった際には、証拠材料としても役立つはずだ。

また、新幹線だけでなく電車の車両にも防犯カメラの必要性を訴える人も少なくない。痴漢対策や電車内トラブルのほうが電車ユーザーには身近なため、今後望まれるものかもしれない。

(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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